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消費期限・賞味期限の設定方法とは?

食品の試作品ができたとき、その試作品が出荷後どのくらい日持ちするかを決める必要があります。その試作品の品質を保証することができる期限が「消費期限・賞味期限」なのです。

「消費期限・賞味期限」は共に未開封の状態で、保存方法を守っていた場合に、「安全に食べられる期限(消費期限)」と「品質が変わらずにおいしく食べられる期限(賞味期限)」となります。

それでは、この消費期限・賞味期限はどのような方法で決めたら良いのでしょうか?今回は、その設定方法について詳しく紹介していきます。

 

 

■消費期限・賞味期限の設定方法

 

消費期限・賞味期限を決めるときは、科学的な方法で設定されることが必要です。厚生労働省と農林水産省は「食品期限表示の設定のためのガイドライン」という通知を出し、消費期限・賞味期限の設定についてのルールを示しています。

消費期限・賞味期限を決める際には、試作品の流通過程における保存温度が重要になります。

流通時の保存温度帯は、常温(15℃~35℃)、冷蔵(10℃以下)、チルド(5℃以下)、冷凍(マイナス18℃以下)となっています。

そして、流通時の保存温度帯の上限温度(常温35℃、冷蔵10℃、冷凍マイナス18℃)で試作品を保管し、一定期間ごとの試作品の食味や見た目の官能試験及び微生物・理化学検査を行います。

さらに、その最大日持ち期間(食味や見た目の官能試験及び微生物・理化学検査で問題のない最大の期間)に安全係数(おおむね0.8)を掛けたものが流通させるときの消費期限・賞味期限となるのです。

例えば、試作品の最大日持ち期間が10日のものがあり、そこに安全係数の0.8を掛けた8日が消費期限となります。

こうした消費期限・賞味期限の設定のために行う科学的な検査を「消費(賞味)期限設定試験」といいます。

 

 

■消費(賞味)期限設定試験の項目

 

消費(賞味)期限設定試験の項目には、「理化学試験」「微生物試験」「官能評価」の3つがあります。

 

1.理化学試験

理化学試験には、化学的試験や物理的試験などがあり、水分、水分活性、pH、酸価、過酸化物価などを調べます。

 

2.微生物試験

微生物試験では、汚染指標菌や食中毒菌などを調べます。また、原材料等の食品の特性によって、検査項目が変わります。

 

3.官能評価

官能評価には、外観観察や食味・食感などがあります。

 

特に、食中毒を予防するためには「微生物検査」が重要になります。カンピロバクター、サルモネラ属菌、腸管出血性大腸菌O157などの有無を確認することで、消費者に「安全・安心な食品」を提供できます。

 

 

■微生物検査のメリット

 

食中毒の原因は、そのほとんどが微生物によるものです。そのため、微生物検査を定期的に行うことで、目には見えない微生物の状態を確認することができ、科学的な根拠をもって食中毒を予防することにつながります。

また、微生物検査や理化学検査を行う検査機関の検査精度を確認する一つの目安として「ISO17025」があります。

ISO17025は、試験所が正確な測定結果を生み出す能力があるかどうかを、権威ある第三者認定機関が認定する規格で、その認定を受けている検査機関は、客観的にもその検査精度が担保されており、信頼できる検査機関であると言えるでしょう。

 

 

■まとめ

 

食中毒を予防するためにも、消費期限・賞味期限は科学的な方法によって設定することをお勧めします。また、その微生物検査や理化学検査を依頼する検査機関としては、先にも述べた「ISO17025」の認定を取得している機関を一つの目安として検査依頼するのも良いでしょう。

科学的な根拠をもって、消費期限や賞味期限を設定することにより、消費者に安心して商品を提供できることになります。

 

※本記事の内容は、2018年5月現在の内容に基づいています。

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