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HACCP導入のメリット

HACCP導入のメリット

HACCPは国際連合食糧農業機関(FAO)と世界保健機関(WHO)の合同機関である国際食品規格委員会(CODEX委員会)から発表された、国際的に認められ導入が進んでいる衛生管理の手法です。

では、食品事業者はHACCPを導入することで、どのようなメリットがあるのでしょうか?

 

 

■HACCP導入のメリットには、どういったものがあるのか?

HACCP導入によるメリットは、多くのものがあります。

まずいくつかを挙げてから、それぞれ説明していきます。

・従業員の衛生意識向上が期待できる

・自社の衛生管理について根拠を持って説明できる

・クレーム、事故の減少が期待できる

・製品の不具合発生時に迅速な対応ができる

・生産効率が向上する

主なものだけでも、上記のようなものが挙げられます。

では、それぞれ順に説明をしていきます。

 

「従業員の衛生意識向上が期待できる」

HACCPは国際的に認められ導入が進んでいる衛生管理の手法です。

つまりHACCPを導入するということは、自社の衛生管理を国際標準とされている手法で行うということになるのです。

この考え方を導入する課程において、科学的根拠に基づく合理的な取り組みを「見える化」でき、その結果、従業員の衛生管理に対する意識向上が期待できるのです。

 

「自社の衛生管理について根拠を持って説明できる」

自社の衛生管理についての取り組みを、外部に対して説明する上で、「なぜ、それをしているのか」そして、「それには、どのような効果があるのか」ということを説明できなければ説得力がなくなってしまいます。

独自の社内規定で衛生管理を行っていると、各々の認識の違いや甘えなどが出てくる可能性があり、そうなってしまうと、自社の衛生管理についての取り組みを、明確な根拠を持って外部に説明できなくなってしまいます。

しかし、HACCPを導入し、HACCPの考え方に基づいて衛生管理を行うことで、自社が何の目的で、また、どのような手法で衛生管理を行っているのかについて、明確な根拠をもって、説明することができるのです。

 

「クレーム、事故の減少が期待できる」

クレームや事故を減らすというのは、食品事業者にとって永遠の課題でもあります。

クレームや事故の要因には様々なケースがありますが、大きな要因の一つに微生物汚染があります。

厚生労働省のサイトでは、HACCPについて以下のように説明しています。

 

「おそれのある微生物汚染等の危害をあらかじめ分析(Hazard Analysis)し、その結果に基づいて、製造工程のどの段階でどのような対策を講じればより安全な製品を得ることができるかという 重要管理点(Critical Control Point)を定め、これを連続的に監視することにより製品の安全を確保する衛生管理の手法です。」

(引用:

http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/shokuhin/haccp/

 

つまりHACCPの考え方による衛生管理手法の導入は、微生物汚染等の危害を防ぐことに直結します。

その結果、クレームや事故の減少につながるのです。

 

「製品の不具合発生時に迅速な対応ができる」

HACCPは、万が一製品に不具合が発生した際にも役立ちます。

HACCPでは、製造、加工工程で発生するおそれのある微生物汚染等の危害を予め分析し対策を定めます。

つまり、どのような危害が起こるのかを想定して対策を定めるので、製品に不具合が発生した際に、その不具合の原因について予測をすることができます。

よって、その対策を迅速に行うことができるのです。

 

「生産効率が向上する」

HACCPによる衛生管理手法を導入すると、生産効率は下がるのではないかと考える人もいるでしょう。

確かに導入してすぐは、記録作業等ある程度の手間が増えることが想定され、慣れるまでの間は生産効率が下がる可能性もあります。

しかし、HACCPの導入により、衛生管理についての基準を明確にし、常に同じ品質の製品を製造することが可能となり、クレームや事故が減少することで、その処理に取られる時間が削減できます。その結果として、生産効率の向上が期待できるのです。

 

このようにHACCPの導入には、多くのメリットがあります。

また、最近ではHACCPの導入を求める事業者が増えてきています。

HACCPの導入は消費者に安心感を与え、ロイヤリティを増すことも可能にし、その結果、売上の向上にもつながり、企業価値の向上が期待できます。

 

 

■HACCPの導入と従業員教育

HACCPの導入は、従業員教育にとっても有効です。

従業員教育のスタートは、意識改革にあります。

HACCPという国際的に認められている衛生管理手法を導入することで、社内だけの認識で行っていた衛生管理手法が科学的根拠に基づいた合理的な衛生管理手法となり、要求事項のレベルも上がります。よって、従業員の衛生意識も高まるのです。

また、会社全体として取り組むことになりますので、製造現場の従業員だけでなく、業務に関わる全ての従業員の衛生意識の向上という教育効果も期待できます。

 

 

■HACCPの制度化対応とその課題

今現在、日本においてHACCPの制度化は行われていません。

しかし、売上規模の大きな事業者(食品販売額100億円以上)の9割がHACCPを導入しています。

政府は、2018年にも食品衛生法など関連法の改正案を提出する方針で、全食品関連業者への導入を促す方針です。

ただし、小規模事業者や提供する食品の量が多く変更が頻繁な業種などには、工程の記録方法を簡易化するなど一部の要件を緩和する方向で検討が進められています。

しかし、海外向けの事業を行っている事業者やそれを目指している事業者には、日本国内で定められたHACCP制度化への対応だけではなく、HACCPの考え方に基づいた各種認証規格の取得が求められる可能性もありますので、自社の業務内容等と照らし合わせて考える必要があります。

 

 

食品事業者にとってHACCPの導入は、最初は大幅な意識改革が求められ戸惑うこともあるでしょう。

しかし、HACCPによる衛生管理は、食品事業者にとって食中毒等の食品事故防止や万が一の事故発生時の迅速な原因究明に役立ち、同時に消費者にとってもメリットとなります。

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