一般財団法人 石川県予防医学協会 料金一覧   フロア案内   アクセス・駐車場

食品トレーサビリティとは

食品のトレーサビリティは、コーデックス2004において「生産、加工及び流通の特定の一つ又は複数の段階を通じて、食品の移動を把握すること」と定義されています。

具体的には、生産・加工・流通等の各段階において食品の入荷~出荷に関する記録等を作成・保管し、食品の流通経路を把握できるようにする仕組みのことです。

 

 

■食品トレーサビリティの概要

 

食品トレーサビリティによって、万が一食品に異物混入等の問題が発生した場合には、各段階での記録等を確認し、遡及・追跡することで、その問題の原因究明や商品回収等がスムーズに行えます。

食品の流通経路の時間軸に沿って、フードチェーンの川下へと記録を追うことを、トレースフォワード(追跡)といいます。例えば、ある商品の原材料に異物の混入があったことが発覚した際、その原材料が使われている商品を特定し、商品回収する範囲を絞って対応することができ、被害を最小限にすることが可能となります。

逆に、食品の流通経路の時間軸を遡り、フードチェーンの川上へと記録を辿ることをトレースバック(遡及)といいます。例えば、出荷した商品に問題が発生したとき、その影響があるロットや工程を特定し、原因をいち早く調査することが可能となります。

 

 

■トレーサビリティの必要性

 

食品トレーサビリティの仕組みを導入することのメリットは、問題のある商品の原因究明と対象となる商品の範囲を絞って迅速に回収することが可能になるという点です。

そのため、食品トレーサビリティは、「品質管理」の意味でも必要な取り組みと言えるでしょう。

日本では、BSE問題の発生により「牛の個体識別のための情報の管理及び伝達に関する特別措置法」が定められ、「牛トレーサビリティ」が義務化されました。また、事故米問題の発生を受け、「米穀等の取引等に係る情報の記録及び産地情報の伝達に関する法律」が定められ、「米トレーサビリティ」も義務化されています。

 

 

■トレーサビリティに必要なこと

 

食品トレーサビリティを導入するうえで大切なことは、その目的を明確にすることです。

食品トレーサビリティの目的としては、「食品の安全を確保すること」「情報の信頼性を高めること」「業務の効率を上げること」などが挙げられます。

なお、食品トレーサビリティへの取り組みについても、現在の状況に応じて段階的に進めることが重要です。その取り組みの段階としては、以下の3つがあります。

 

①基礎的なトレーサビリティの取り組み

「いつ・どこから(どこへ)・何を・どれだけ」などの入荷と出荷の記録を作成・保管する取り組み

 

②高度なトレーサビリティの取り組み

基礎的なトレーサビリティの取り組みに加えて、内部トレーサビリティ・ロット情報の作成・保管等をする取り組み

 

③チェーントレーサビリティの取り組み

基礎的なトレーサビリティの取り組み及び高度なトレーサビリティの取り組みに加えて、フードチェーンの各段階の事業者が連携して取り組む食品トレーサビリティの取り組み

 

食品トレーサビリティにこれから取り組む食品等事業者は、農林水産省のホームページ

に、その手法等をまとめた「実践的なマニュアル」が掲載されていますので、それを参

考にするのも良いでしょう。

http://www.maff.go.jp/j/syouan/seisaku/trace/

 

 

■まとめ

 

異物混入などの問題が発生して生じる損失を最小限に抑えるため、食品トレーサビリティの仕組みを導入することは、非常に有効な手段の一つです。しかしながら、少なくとも各工程においての記録やその保管などの業務が増えることになりますので、現在の状況に合わせて段階的に取り組むことを心掛けましょう。

 

※本記事の内容は、2018年5月現在の内容に基づいています。

安全で安心な食品を届けるために食のコンサルティングを始めませんか?HACCPでお悩みでしたらまずはお気軽にご相談ください。詳細はこちら