身体に吸収されたブドウ糖をピルビン酸から乳酸に分解するときに作用する変換酵素で、エネルギー産生に重要な働きをし、どの臓器にも含まれる。血清LDHは逸脱酵素で炎症や虚血により細胞が障害を受けるとその血中における活性値が上昇する。これにより疾患の重症度や障害部位の範囲を知ることができる。しかし,LDHは体内のあらゆる臓器に分布しているためLDH単独の上昇では疾患部位は推定できない。よって必ずLDHアイソザイム分画を組み合わせることとLDH同様多臓器に分布するAST,CKなどを組み合わせさらに詳しい推定をする。
測定方法 標準化対応法(SSCC)
参考基準値 230-440 IU/L
異常値の意義
肝臓病:急性肝炎,慢性活動性肝炎,肝硬変
心臓疾患:急性心筋梗塞,うっ血性心不全
血液疾患:悪性貧血,白血病,溶血性貧血,悪性リンパ腫,伝染性単核症
皮膚・筋疾患:筋ジストロフィー,皮膚筋炎
腎臓疾患:腎梗塞
肺疾患:肺梗塞
悪性腫瘍
また溶血による変動や年令,運動量による生理的変動もある。
関連する検査項目
肝疾患が疑われる場合はAST,ALT,ALP,LAP,γ-GTP, BIL, TP, TCH, TTT, ZTTなどと比較する。
心筋梗塞が疑われる場合はミオシン軽鎖,CK,CKアイソザイム,心電図などの検査を行う。
血液疾患が疑われる場合はRBC,WBC,Hb,Ht,Plt,血液像などの検査を行う。
悪性腫瘍が疑われる場合は腫瘍マーカーの検査を行う。
※LDHアイソザイム
LDHには5種類のアイソザイムが存在しH型,M型の割合からLDH1(H4) LDH2(H3M1) LDH3(H2M2) LDH4(H1M3) LDH5(M4)にわけられる。
各臓器のLDHアイソザイム分布
| LDH1,2 |
赤血球,心筋,腎皮質 |
| LDH2,3,4 |
リンパ球,顆粒球 |
| LDH5 |
肝,骨格筋 |