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胃がん検診
撮影方法
検診実施状況
精度管理委員会

始めに
当協会における胃X線間接撮影装置は施設内に2台、検診バスに4台設置してあり、施設内では主に外来や検診、検診バスでは主に住民検診や事業所検診などに使用しています。検査人数は1日平均20〜30人で多いときは60人ぐらいになります。検査時間は1時間に20〜25人で1人当たり平均3分です。撮影手技は以下のような8枚撮影法です。集団検診ではこういった制限された時間内と撮影枚数で検査を行いますのでかなりの撮影技術と透視観察能力が必要です。また、一次検査(スクリーニング)として病変を拾いあげることを目的としているので胃の各部位をもらさず描出するよう心がけ、常に病変を見つける気持ちで透視を行い、気にかかるところは積極的に追加撮影を行います。
この撮影法は健常者を対象とした撮影法なので高齢者や動けない人は必ずしもマニュアル通りではなく出来る範囲で撮影し、安全に検査が終了するよう事故防止にも努めます。
集団検診では鎮痙剤(ブスコパン)は使用していません。

8枚撮影法
1. 腹臥位二重造影像
2. 腹臥位充盈像
3. 背臥位二重造影正面像
4. 背臥位二重造影第一斜位像
5. 半立位二重造影第二斜位像(いわゆるシャツキー位)
6. 背臥位二重造影第二斜位像(振り分け)
7. 立位充盈第一斜位像
8. 立位充盈像
バリウム濃度  200w/v%
バリウム量   150ml
発泡剤     5.0g

撮影手技(スクリーニング)
【発泡剤投与】
5gを水10〜20mlで投与
【バリウム投与】
150ml全量を投与
1.腹臥位二重造影像
(体位)
透視台の起倒を利用して1〜2回の右回りローリングの後、腹臥位頭低位の軽い第二斜位
(チェックポイント)
・幽門部〜体中部の前壁の粘膜面を観察
・一様にBaが付着しているか
・空気量は十分か
(注意点)
・体部と前庭部の重なりを避ける
・前庭部をよく膨らませる
・手摺りをしっかり握っているか確認

2.腹臥位充盈像
(体位)
胃角がよく見える様やや左腰をあげる(軽くお腹を膨らませると胃角が出やすい)
透視台は水平より少し立った位置(20〜40゜) 
(チェックポイント)
・胃の形、辺縁を観察する
・十二指腸球部を充盈させる
・透亮像はないか 
(注意点)
・穹窿部二重造影部分も観察範囲に入れる
・十二指腸にバリウムが流れない程度にする
・穹窿部、胃角小彎ラインが見えるようにする

3.背臥位二重造影正面像
(体位)
腹臥位充盈後、左側臥位→背臥位とする
右側臥位_背臥位_左側臥位を1〜2回繰り返し、バリウムの付着させる
軽い第一斜位にし、胃角を正面視する
頭低位も有効(描出域を拡大するため)
(チェックポイント)
体部から幽門部にかけて後壁全体を広く観察する
・一様にBaが付着しているか
・ひだの集中、異常走行はないか
(注意点)
・広範囲の観察なので見落としに注意
・腹式呼吸を利用し重なりをできるだけ避ける
・バリウムを流出させないようにする

4.背臥位二重造影第一斜位像
(体位)
右側臥位_背臥位_左側臥位を1〜2回繰り返し、バリウムを付着させる
十二指腸球部〜前庭部が最もよく見える角度 
(チェックポイント)
・前庭部中心に観察する
・一様にBaが付着しているか
(注意点)
・バリムの流出に注意
・体部小彎と前庭部小彎が重なりを避ける
・椎体との重なりも避ける
5.半立位二重造影第二斜位像(いわゆるシャツキー位 
(体位)
噴門部が正面視される適当な第二斜位
透視台を立てる(20゜〜40゜)
(チェックポイント)
・体上部から穹窿部の粘膜面の観察
・E.C.junction(小彎)を中心とした前後壁の観察
・噴門部の中心にE.C.jがきているか
・空気量は適当か
・Baが完全に抜けているか
・噴門部全域にBaが付着しているか
(注意点)
・右側臥位→半立位にする
・小彎近傍にBaを付着させる
・穹窿部が膨らんだ状態(呼気)で撮影
・穹窿部にBaを残さない

6.背臥位二重造影第二斜位像(振り分け)
(体位)
透視台を水平に戻す
胃体中部〜上部が最もよく見える角度
(チェックポイント)
・体上部中心の観察
・前庭から穹窿のBaの流れを見る
(注意点)
・十二指腸との重なりを避ける
・バリウムを穹窿部と前庭部に分ける 

7.立位充盈第一斜位像
(体位)
体を第一斜位にしてから透視台を起こす 
(チェックポイント)
・穹窿部、上部大彎の観察
・前庭部充盈部分の観察
・穹窿部の空気量は十分か
・十二指腸球部は膨らむか
・圧排はないか
・変形、Baのたまりはないか
・憩室はないか
(注意点)
・斜位程度は体部の後壁と穹窿部の後壁が現す辺縁線が1本に連続してみえる最小の斜位とする
・穹窿部からバリウムを落としながら観察する

8.立位充盈像
(体位)
胃角の最もよく見える角度にする
(チェックポイント)
胃の全体の形、辺縁、胃角の観察
・壁の硬化、不整はないか
・Baの量は適当か
・Nicheはないか
(注意点)
・胃角を充盈させること 

 

切除胃の撮影
発泡剤 3.5g
バリウム 100ccとする
基本はスクリーニング撮影と同じである
(チェックポイント)
・吻合部を撮影
・吻合部が膨らんでいるか
・体上部の観察
・噴門部、穹窿部の観察
・Baの付着はよいか
(注意点)
・Baは撮影室にて技師の指示で投与する
・Baと空気を失わないようにする

検査終了後
下剤(セネバクール)を2錠渡し、すぐ飲んでもよいことを伝えます。また、水分も多く摂取するよう説明します。必要とされる方にはもう2錠渡します。(1回4錠を限度とする)
以上、当協会での胃集検間接撮影法ですが、これらの撮影の位置決めや受診者とのコミュニケーションなど短時間では簡単にいきませんが、できるだけ素早く最良の状態を造り撮影出来るようにします。


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